「無駄をなくすために提案を出そう」と言いつつハンコを押し続ける人たち

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僕はよくいる地方工場勤務者です。もう何年も勤めているのにまだ会社内の雰囲気を掴めていない時があります。

今回は雰囲気を勘違いした僕が、上司の意図を汲み取れなかった話を書きたいと思います。

年度内に工場を辞める予定なので、忘れないうちに詳細をブログに刻んで糧にしていく所存です。

自分の働いている場所と比較して貰えたら嬉しいです。

目次

ハンコ要らなくないかと提案するが受け入れられず

僕が働いている会社ではよくムダを無くして、生産性をあげることを呼びかけています。特に上司は改善の提案を社員に強く求めています。「これムダを省いてもっと効率的にできないか?」と。

生産性を上げたところで給料が上がるわけでも無く、僕には特に利点がないのですが、どうせやるなら生産的にやりたいと思っていました。

そこで日頃から無駄なんじゃないかと気になっていたハンコについて提案してみました。

実は僕の会社では上司のハンコを勝手に借りて押すことが常態化している書類がありました。スタンプラリーのように置いてあるハンコをとってポンポン押している。当然ハンコの本質である確認の意味なし。今すぐやらない方が良い無駄でしかないハンコ作業だと思っていました。

上司にそんな書類のハンコなんて無くした方がいいと提案すると、上司は「着眼点そこ?他のない?」ばつが悪そうにしていました。

せっかく改善の提案をしてみて、あわよくば褒められるぐらいに思っていたので、その上司の対応にがっかりしてしまいました。

求めているのは本質無視の良さそうに見えるもの

色々と上司と話しているうちにわかったことがあります。

上司が求めているものは、パッと見て良さそうな感じがして、頑張っている感のあるものです。業務の改善がされているかは二の次どころか、重要視されていません。

なぜなら昇給に必要なのは忠誠心のような情熱で充分だからです。協力的で従順な人が会社では重宝され、会社に得があるとしても理屈っぽいめんどくさい人は煙たがられます。

そのような環境の結果、僕の会社では本質にそぐわない使いづらい補助工具が量産されています。

イメージはサザエさんに出てくる全自動卵割り器に近いです。卵を機会にセットすると自動的に割ってくれる機械。

一見使えそうに見えますが局所的な部分にしか使えず、使い勝手が悪い。そんな何の意味もない工具が上司の適当な提案によって作られていくのです。

面倒で反感を買う本質は求めていない

今回僕が提案したハンコの削除については、全く理解してもらえず、聞き流されてしまいました。その時はショックに感じましたが、冷静に考えたら納得がいきました。

なぜならハンコを削除するのはシステムを変えたり面倒で、理解を求めるために反感を買わなければいけないからです。

上司は簡単に頑張っているような感じを演出したいので、面倒ごとは避けます。なのでハンコの提案のような本質的で面倒なことは、受け入れてもらえません。

僕は後の作業が楽になれば良いと思っていたばかりに、上司の考えを汲み取れていませんでした。

まとめ

今回の件で上司の考え方が少しわかった気がしました。上司と会社の将来の展望を同一に考えすぎていたのかもしれません。

「部屋の中の象」という言葉がある通り、誰もが分かっているけど無視している問題は昔からあります。

目の前の問題について正論を振りかざすのではなく、周りを見て適切な距離をつかむのがコミュニケーションでは大切なのかもしれません。

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