家庭の関係なんて無視できたらいいのに【夜のピクニック感想】

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先日「夜のピクニック著 恩田陸」という本を読んだので、感想を書きたいと思います。

本の内容はおおざっぱに言うと歩行祭での少年少女の雑談です。高校の恒例行事で80kmの道のりを一日かけて歩きながら、「彼氏が…」「好きな人が…」など学生が語らう会話がメインになっています。

この本で一番軸になっているところは西脇融と甲田貴子との異母兄妹の関係です。僕も読んでいて思うところがあったので今回はここの部分について深堀していきたいと思います。

目次

家庭環境からの干渉を受けている同級生との間柄の描写が好き

西脇融と甲田貴子は複雑な家庭事情のために異母兄妹で、クラスからそのことは隠してお互い生活をしています。歩行祭前までお互い相手のことをよく理解してなく。気まずい関係のまま今まで干渉しないようにしてきました。

話の後半に進むにつれ意図しない接触が増えていき、切り込んでいく。そんなストーリーになっています。

この家庭環境からなる干渉を受けている同級生との間柄が、丁寧に描写されていて読んでいて面白かったです。

親同士の仲が悪かった幼馴染との関係を思い出した

僕は隣の家に幼馴染の同級生の女の子がいました。成績優秀でスポーツもできる万能タイプで、学校で会話する機会も多かったです。

ただ親同士の関係が良くなく、隣同士だけど家の近くで会話を交わしたことが一回もなかったです。なかったというか機会はあったけど、周りの目が気になってできない状況でした。

学校ではお互い話せるんですが、どこかかすかに後ろめたさを感じていました。僕は親の気にしすぎな所が好きではなく、女の子の家族に迷惑をかけていると思っていたからです。

会うたびに心の片隅では申し訳なさを感じてしまっていた。もしかしたら顔にその気持ちが出てしまっていたかもしれません。

この「夜のピクニック」を読んで、気まずかったあの関係を振り返ることができて、懐かしい気持ちになりました。

今日はここまで。

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