「明日七夕じゃん、イラスト描かなきゃ」
勤務先の工場で何回もやって飽きている作業を手元で繰り返しながら気がついた。
七夕なんて年に一度織姫と彦星が会えるだけで、学生が七夕ゼリーを食べることができるだけのイベントだ。
ただ、イラストのネタには使えるので、今日と明日の七夕当日の二日間でどうにか七夕イラストを作りたいと思う。
別に急がないといけないわけではないが、この機会を逃すと七夕イラストを描く機会が、来年までないかと思うともったいない気がしてならない。
子供の時は行事などのイベント1週間前からソワソワしていた気がするが、最近では行事を飲食店がキャンペーンのために利用するテーマとしか思わなくなってしまった。
だがイラストを趣味にすると、行事をテーマとして昇華することができるので良い。後々描いたものを見返すのも楽しい。ただ会社はつらい。
会社でぐちぐち言われながらコンセプトを考える
「作業が遅くなるからマウスから手を離すな!」
会社でパソコンで行う作業があるのだが、処理に時間がかかるため、背筋を伸ばしてリラックスしてると先輩社員からこんなことを言われた。
やったところで1秒も時間が短縮されないのだが、喧嘩するのも不毛だから大人しく従うしかない。あっちの方が年上でマウスをずっと触ってた方が雰囲気時間を短縮している感じはするのだ。こっちが不利だ。
アホみたいなことを指示してくる先輩社員のことを尻目に、頭の中でイラストのコンセプトを考える。
いつも東方のキャラクターを描いているので、今回も東方のキャラクターを描こうと思う。
東方の顔である魔理沙が星の中を箒サーフィンしているのはどうかと。
ありきたり。これじゃ描いていておもしろくない。
わかさぎ姫のイラストを前描いて、挫折したので今回リベンジで描いてみたらどうだ。わかさぎ姫はかわいい半魚のキャラクターで、見てるだけで癒される。
わかさぎ姫が水に浸りながら星空を見上げるなんてどうだろうか。ちょっと七夕感が薄いけど時間もないしこのコンセプトで行こうと思う。
仕事のことを書くフリをしながら、メモ帳にアイデアを書き写した。
七夕前日 仕事終わりで疲れるも家でコンセプトから構図を考える
今日と明日の平日2日でどうにかして、七夕イラストを描かなければいけない。
平日は家に帰ってから作業に使える時間は寝るまでの1時間と、朝起きてからの30分ぐらいしかない。
会社でそれっぽい構図を考えて、試しに書いてみる。
これが会社で思いついたわかさぎ姫が肩から上を水中から出して星を眺めてる様子。会社では良いと思ったが、イラストに起こしてみるとあまりにも面白くない。周りの水が星空を反射して映し出してくれればまた違うのかもしれないが。
頭の中では面白いと思っていたけど、外に出してみたら「あれっ」てなるやつである。
それからなんとか面白くできそうラインまで持っていけたイラストがこれ。
陸まで体を出してそらを眺めるわかさぎ姫。空を見てることを強調させて七夕感を演出させようと言う思惑だ。七夕といったら天の川。天の川とわかさぎ姫をしっかりと書き納めることができる。これで構図は決まりだ。
それからしっかり書き直したのがこれ。
あまりの睡魔に途中から何やってたか覚えていないが、上手く描けている気がする。これにペン入れするなり、色塗りするなりして七夕イラストの完成を目指したい。
七夕当日 会社の休憩時間で色の塗り方を学ぶ
会社の休憩時間、僕は夜空の描き方を調べていた。昔に夜空を背景として描いたことはあったのだが、しばらく描かないと忘れてしまう。
思ったより手順が少ないし、簡単に夜空を描けそうなイラストを見つけた。これなら家に帰ってから、少ない時間でも十分に描けそうな気がする。
七夕当日 帰宅後挫折する
七夕イラスト制作も順調に進みラストスパートかと、思われたが結果からいうと、何もペンが進まず終わってしまった。
何がいけなかったか理由はたくさんあるとは思うが、ひとつだけ挙げるとすると、抱え込みすぎたんだろうなと思う。
資料の下準備や下書きがいつもより上手く行っていたので、綺麗に完成させたい気持ちが先行しすぎていた。
今回の七夕が金曜日で疲れがピークだったこともあって、体力がないのに綺麗に仕上げなきゃいけないプレッシャーに呑まれてしまって、全くペンが動かなくなってしまった。
いつもこう上手くいかなくなってしまった時は、自分はイラスト描くの向いていないのかなと、倦怠感に苛まれる。そんな時は、俯瞰してもっと物事を広くみて分析して小さいところから改善していくしかない。
気力を取り戻す過程を次回の記事では書きたいと思う。