
最近、Sora2を使ったAI動画が流行っています。
自分のイラストを読み込ませて動かすだけで、それっぽいショート動画が数分で作れる。しかも無料範囲でも十分遊べるし、クオリティもそこそこ高い。
「これ、SNS更新のネタにちょうどいいんじゃないか?」と思って、僕も試してみました。
普段は漫画を描いているのですが、進捗を見せるタイミングが難しくて、SNSを更新できない期間がよくあります。
原稿途中のラフを上げても反応が薄いし、完成まで時間がかかる。
でも、SNSを放置していると「活動していない人」っぽく見えてしまう。
そこで、「Sora2で自分のイラストを動かして短い動画にすれば、毎日投稿できるかも」と思ったのがきっかけでした。
自作イラストをAI動画化してみた
まずは自分の描いたキャラをSora2に学習させて、10秒くらいの短い動画を作るところから始めました。
内容はかなり自由で、スマホをバイクにして爆走させたり、女の子をヘリから飛ばしたり。
とにかく「自分の絵が動く」こと自体が面白くて、最初のうちはかなりテンションが上がっていました。
動画は毎日1本ずつ、X(Twitter)とInstagramに投稿。
数週間、ほぼ途切れずに続けました。
見た目も派手だし、AI動画はタイムラインでも目立つだろう、と思っていたのですが──結果は予想外でした。
結果:いいね1つつけば良い方
実際に投稿してみると、反応はかなり控えめ。
1投稿あたり、いいねが1つつけば良いほう。再生数も数十回〜100回前後で止まることが多かったです。
「AI動画ってもっと伸びるのでは?」という期待があった分、ちょっと肩透かしを食らいました。
自分の中では面白い映像ができたと思っても、SNS上では「ありふれたAI動画のひとつ」に埋もれてしまう感じです。
実際、Sora2で作られた動画は毎日ものすごい量が投稿されていて、差別化が難しい。
「自分の絵でやっている」という点も、フォロワーが少ないうちはなかなか伝わりにくいのかもしれません。
原因を考えてみた
一番大きいのは「事前の知名度」の壁でした。
AI動画は見た目のインパクトは強いですが、フォロワーが少ない段階では拡散しづらい。
そもそも「誰が作っているか」に興味を持ってもらえないと、再生まで至らないんですよね。
もうひとつは「内容のありふれ感」。
Sora2の特徴的な動きや表現が、みんな似通ってしまう。
たとえアイデアを工夫しても、生成のクセで「同じような動画」に見えてしまうのは避けづらいです。
結果として、AI動画単体では“作品”というより“おもしろ実験”止まりになりがちだなと感じました。
今後の使い方
とはいえ、Sora2の手軽さは魅力です。
数分で動画が作れて、ちょっとした「活動報告」にはちょうどいい。
漫画や作品づくりの合間に投稿する“つなぎ”のような使い方なら、今後もアリだと思っています。
たぶん僕はこれからも、忙しい時期にはSora2に頼ることになるでしょう。
AI動画でバズることを狙うよりも、「制作活動の延長として、自分の作品世界を軽く動かして見せる」くらいの感覚がちょうどいいのかもしれません。
Sora2を使ってみて感じたのは、「AIツールがどれだけ便利でも、作品の文脈を知ってもらうことが一番難しい」ということです。
それを理解したうえで、気楽に試す分にはすごく楽しいツール。
SNSで伸びなくても、「自分が面白がれるネタを増やせた」という点では、十分に価値がありました。
